自律的チームづくりに失敗するリーダーのたった一つの特徴
自律的チームとは「自分たちで考え、主体的に行動していく」そういったチームの状態を目指しているのですが、このチームづくりをご支援する際「ここは押さえておかないと失敗する」ということが一つあります。
それがリーダーの「意思」です。
リーダーの意思とは何か
ここでいう「リーダーの意思」とは、リーダー自身の「自分はどうしていきたい」「どうすべきだと思っている」といった「考え」のことです。
そんなことは、すべてのリーダーに備わっているのではないか?と思うかもしれませんが、自分のチームをどうしていきたいと考えているのか、これを自分の言葉で語れるリーダーは意外と少ないのが現実です。
「では、みんなチームの方針や目標を掲げていないのか」というと、実はそういう訳でもありません。会社の方針・目標があって自分のチームの目標がある。何がお伝えしたいかというと「目標があること」と「そこにリーダーの意思があること」は全くの別物だということです。
自律的チームを作れないリーダーの特徴
自律的チームというのは、メンバーが自分で考え、主体的に動いていく姿を目指していますが、リーダー自身が受け身姿勢だったり、メンバーから「すべきことを実施していない」と認知されていれば、メンバーは当然納得しません。
「皆の意見を聞きたい」といった瞬間「まず、あなたがいうべきでは?リーダーでしょ?」となります。そして、これは上下関係がある組織の中では、至極全うな意見です。
皆さんはAリーダーとBリーダーの言い方について、どのように思われるでしょうか?
A「会社がこういう方針だから、どうしたらいいかみんなに考えて欲しい」
B「会社がこういう方針の中で、自分はこうしていきたいと考えているけど、みんなはどう思うか?」
この2つの聞き方は同じようにメンバーに意見を求めていますが、メンバーが受け取る印象は異なります。Aの言い方では「それを考えるのがリーダーなのでは?」と言われてしまうかもしれません。
自律的なチームをつくろうとした時、まず振り返るべきは「リーダー自身」です。会社の方針一つとっても、自分はそれをどう捉えているのか、自分の言葉で、自分の日ごろの行動で示して、初めて相手の自律性を促すことができます。
手段だけにとらわれない
これまでみてきたように、メンバーの意見を求めるから自律性が育まれる訳ではありません。「メンバーの意見を求める」というのは一つの手段ですが、その手段が上手くいくためには、普段のリーダー自身の行動・振る舞いといった条件があります。
だからこそ、手段だけを真似しても決して上手くいきません。大切なことは、どんな手段を使ったら自分のチームでは上手くいくのか、それらを模索し、自分のやり方をつくりだしいくことであり、我々はそんなサポートができたらいいなと思います。